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プロフィール

ばかなべ


【名前】ばかなべ
【身長】だれがちびやねん
【容姿】だれがブスやねん
【MS】だれがガンタンクやねん
【特技】
・ドラフト会議
・王様ゲーム
・うさぎちゃんゲーム
【好物】
1位 石原さとみ
2位 榮倉奈々
3位 笛木優子
テレ東:大橋未歩、秋元玲奈、松丸友紀
NHK:鈴木奈穂子
日テレ:岩本乃蒼、尾崎里紗
テレ朝:竹内由恵、堂真理子
フジ :石本沙織、新美有加
A女優:堤さやか、江田かおり、オムニバスに出る人

【ひとこと】
コンパのときに女の子にSかMか聞くんは、パン派かごはん派かぐらいのざっくばらんな会話やと思います。そんな考え方に同意して下さる方は、まず「はじめに」カテゴリの記事を読んでから楽しんでくださいm(_ _)m  

最後に、今年の祭は中止じゃ!酒や酒や酒返してこい!!

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X`mas特別企画 いつかのメリークリスマス Season2

PREVIOUSLY ON BQ 
(和訳:これまでのブサイククエスト)

・・・

後輩の紹介で成蹊女子に通う女子高生、京子、マキと出会った。

ひょんなことからばかなべは京子と付き合うことになったものの、京子の怖い一面を知り次第に付き合うのは難しいと思いはじめた。

それを悟った京子はばかなべのバイト先に現れ人目もはばからずばかなべを攻め立てた。

限界を感じたばかなべは京子に別れを告げた。

納得いかない京子に理由を追及され「マキのことが好きだから」と嘘の理由を答えてしまったばかなべ。

それを契機に京子と別れた数日後、学校からの帰り道に突然マキが目の前にあらわれた。

▼前回の記事はこちらから

・・・

-Opening Theme Song-
Ready To Love/World Sketch



-「ばかなべさん」

改札を出たとき、誰かが僕を呼んだ。

その先にいたのはマキだった。

「あ・・あれ、どうしたん?」

「この前はごめんな。バイト先まで行って・・」

「いや・・、あれは京子ちゃんに頼まれたんやろ?」

「うん、そうやけど。」

「マキちゃんが悪いわけちゃうし、全然気にせんといて。こっちこそごめん・・。」

「うん、でな迷ったんやけど、昨日京子とちゃんと話してきてんけど・・」

「うん」

「私もばかなべさんのこと気になっててん。」

「え!?」

「だから、ヒロさん付き合おうって言ってくれたけど断ってん。知ってるんやろ?」

「あ・・あぁ・・」

「私どうしたらいい?」

「え・・けど、京子ちゃん怒ってなかった?」

「うん、めっちゃ怒ってた。説得はしたけど縁切られたかもしれん。」

「え!?それ大丈夫なん??」

「大丈夫じゃないけど、私も後悔したくなかったから。」

マキの目は少しうるんでいるように見えた。

マキは友達との関係を捨ててまで、1度会っただけの僕を選んだ。

いつ現れるかもわからない僕を駅で待っていてくれていた。

そんなマキを僕は不思議と愛おしく思った。


-もう後には引けない


僕はマキに本当のことを話した。

京子のことを恐れて嘘をついてしまったこと、そして今愛おしいと思ったことを正直に話した。

「そんな僕でも良ければ付き合ってください」

マキは黙って頷いた。


・・・


付き合ってみるとマキとの相性の良さに驚いた。

とにかく話が合うし、笑いのツボが同じなのだ。

底抜けに明るい性格で、よく笑うからこっちまで楽しい気分になる。

そして、もうひとつ驚いたのは僕とマキの誕生日が1日違いだったことだ。

マキの誕生日が終わると同時に僕の誕生日がはじまる。

何か運命的なものを感じた。

それからの僕たちはほぼ毎日会っていた。

マキが毎日会いたがったのでもなく、僕が会いたがったわけでもなく。

なんとなく、お互いが惹かれあうように、毎日会うのが当たり前のようになっていた。

僕は京子と別れるために「マキが好きだった」と嘘をついた。

その嘘が本当に変わるのに時間はさほどかからなかった。


-僕は本当にマキを好きになった


「モテるやろ?」と聞いたら意外にも僕が2人目の彼氏だと言った。

1人目の彼氏とは高校1年の頃に付き合っていたけど、すぐに別れてしまいキスすらしていないらしい。

その話を聞いて、僕は慎重になった。

何も考えず京子とキスをしてしまい、京子を傷つけてしまったことを後悔していたからだ。

本当に好きになったからこそ、ちゃんとしようと思うようになった。


・・・


-12月24日


付き合ってから約1ヶ月半がたったころ、クリスマスがやってきた。

僕たちは神戸ハーバーランドへ向かい、映画を見たり食事をしたりして過ごした。

モザイクから見えるポートタワーが水辺に映り、とても美しい。

この美しい風景を一緒に感動できたことに僕たちは喜びを感じていた。

夜になり、僕たちはメリケンパークを歩いた。

手をつないで寄り添いあってるからか、寒さは気にならなかった。

僕はマキにマフラーを贈った。

「え?マフラー?」

「うん、なんで?」

「だって・・」

そういうと、マキは手編みのマフラーを僕にくれた。

「お互いマフラーてベタやな(笑)」

「うん、わらける(笑)」

お互いのチョイスがベタだったことに僕たちは笑った。

「何これ、手編み?」

「うん。愛情感じるやろ?」

「ちょっとへたくそなんちゃう?(笑)」

「うるさいなー。はじめてやねんから仕方ないやろ(笑)」

「いやいやこれはセンスの問題ですよ(笑)」

「もうしらん!」

本当はすごくうれしかった。

母親以外から手編みのものをもらったのは初めてだった。

恥ずかしくて、素直にありがとうがいえなかった。

「怒ってんの?(笑)」

「文句言うんやったらあげへんで!」

「マキ、俺、お前が一番好きや」

そう言ってマキを抱きしめると、なぜかマキは泣き出した。

「な・・なんで泣いてるん?」

「う・・うぅ・・」

「ど・・どないしたん?ホンマに怒ったん?」

「ううん・・。ちゃうねん。うれしいねん。」

「え?マフラーが?」

「ううん・・・、だって初めて言ってくれたやん」

僕は気付いていなかった。

面と向かってマキに好きだといったのはこのときが初めてだったのだ。

京子に嘘をついたあのとき以来、僕は何もマキに伝えていなかった。

決して泣き虫なタイプではないマキが僕の腕の中で泣いている。

「好き」という言葉にそこまで喜ぶマキを僕はとても愛しく思い、そしてキスをした。


-数ヵ月後


僕たちの誕生日がやってきた。

お互い「友達の家に泊まる」と両親に嘘をつき、僕たちは一緒に過ごすことにした。

昼間は僕たちの定番デートスポットであるハーバーランドへ向かった。

ポートタワーを眺められるモザイクは僕たちのお気に入りのスポットになった。

「クリスマスもここ来たな」

「てかしょっちゅう来てる(笑)どんだけ私らここ好きなん(笑)」

「ほんまやな(笑)来年もここに来ようか」

「うん」

その夜、僕たちは初めて結ばれた。

初体験となるマキは僕にしがみつきながら痛さを我慢していた。


・・・


このころ、マキとの関係は順調だったが、人生においてはもっとも迷走していた時期だった。

父親には必ず進学するように子供の頃から言われていたが、僕には進学することに意義を感じることが出来なかった。

そのため、勉強にも本気になれず、サボった時間は志望大学不合格という結果をもたらした。

ちゃんと勉強していなかったのだから当然の結果だ。

進学する気がなく、何をしたいのかもわからない、だから何もしない。

何の目標も持たず、ただ自堕落な時間を過ごしていた。



「シンガポールにいけ」



父親は僕にシンガポールへ留学するように言った。

父親は自営業を営んでおり、シンガポールに知り合いがいた。

「これからは広い視野で世界を見るべきだ、大学へ行かないのならシンガポールへいってこい」

それが父親の考えだ。

父親自身、大学へ進学したものの経済的理由で中退した経験があり、息子の僕にはなんとしても進学させたかったのだ。

しかし、当時の父親と僕の視点にはあまりにも大きい差があった。

僕自身が高い視野を持てていなかったのだ。

甘ったれた僕には当時、シンガポールに行く意志がどうしても持てなかった。

「1年間、時間をください。」

父親曰く、僕の初めての反発だったらしい。

1年間の間に必ず自分の方向性を決める、だから1年間だけ時間がほしい。

今思えば本当に身勝手な考えだ。

普通に生活させてもらうだけでもありがたいことなのに、僕にはそれがわかっていなかった。

「わかった。お前の思うとおりにすればいい。」

父親はそんな僕を受け容れてくれた。


・・・


それからの僕は、これからのことに悩みながら、どんどんマキにのめりこんでいくことになる。

マキはほぼ毎日僕の家に会いにきていた。

そして、ほぼ毎日、マキを抱いていた。

初体験のときは多少痛がっていたものの、マキの体はすぐに覚醒した。

普段はかわいい感じだが、性交時は色気があった。

スリムで美しいマキの体を見ると、無限に性欲はわいていた。

僕もマキもお互い性欲旺盛で、暇さえあれば性交していた日々。

ときにはケンカすることもあった。

僕は彼女とケンカするタイプじゃないけど、マキとは小さなケンカをよくしていた。

好きだからこそ、くだらないことでも腹を立てていたのかもしれない。

ケンカするほど仲が良いとよく言われるが、あながちそれは嘘ではないと思う。

これだけ心を奪われたのは初めてだった。

マキの前にも彼女は何人かいたが、僕にとってマキが本当の初恋相手だと今になって思う。


-8月


夏休み期間を利用して、マキと初めて約1週間という長い旅行に行った。

貧乏旅行だったけど、二人で遠出したのは初めてで目に映るものすべてが新鮮だった。

旅行最後の日、天橋立を覗き込んでいたら

「いつか結婚できたらええな」

とマキは僕に言った。

「うん、そうやな」

迷わず僕も言った。

マキなら一生一緒にいれると思えたのだ。

そしてこのとき、マキの両親へ挨拶することを決意した。


・・・


僕は今までの彼女の両親に会いに行ったことは一度もなかった。

両親に会うとは僕の中でとんでもなく大きなことだからだ。

そんな僕が「ご両親に挨拶にいかなければ」と思えたのはマキだけだった。

男としてケジメをつけなければと、初めて思えたことを意味する。

そして、恐らくマキの両親は僕のことをあまり良く思っていない。

マキは一人娘で大事に育てられていた。

今の僕は学生でもなければ働いているわけでもない。

こんないい加減な自分の身分を僕は恥じた。

マキの自宅に行くと厳しそうな父親とやさしそうな母親が出迎えてくれた。

父親はお前は何者だという態度だった。

人生で最も緊張した瞬間だった。

「正式にお付き合いさせてください」

僕は勇気を出して言った。

そして

マキの父親から出てきた言葉は

「大事にしてくれよ」

だった。


・・・


-9月


相変わらず続けていた遊園地のバイト先には、尊敬する吉村さんという先輩がいた。

吉村さんはおしゃれで格好良く、スマートで人格も素晴らしい人だ。

関西で有名な某国立大学の3年生。

吉村さんは、僕に色んなことを教えてくれた。

物事の考え方から、ギブアンドテイクの精神等を歴史などに基づいて教えたり指導してくれたりした。

僕にとって吉村さんは憧れでもあり、良き相談相手だった。

そんな吉村さんにマキの両親に挨拶にいったことを話すと

「ばかなべ頑張ったな(笑)じゃ、彼女のためにもしっかりせんとな。」

「はい、けどシンガポールか進学かで迷ってます。」

「そうか、俺はどっちでもいいと思うで。」

「え?そうですか?」

「そう、どっちを選択しても、自分で責任を持って選択したならそれが正解や」

「はい。」

「ただなお前には重大な課題がある」

「僕の課題ですか・・」

「そう、わかるか?」

「いや、わかりません・・」

「お前は何かに本気になったことあるか?」

「本気・・」

「そう、お前は頭はいいし器用やと思うよ。能力はあるんちゃうかな。けど、お前が本気になったって見たこともなければ聞いたこともない。」


-その通りだ


「お前は天才肌やからな。今まで適当な努力でもやれてたやろうけど、これからはそうはいかへん。情熱があるやつには勝てへんで。」

「じ・・情熱ですか・・」

「そうや。情熱があるやつは目標に向かって努力できるからな。」

「はい・・」

「ばかなべは今までガムシャラになって這いつくばって努力した経験あるか?」

「いえ、ないと思います。」

「そうやろな。だからばかなべは努力して何かを掴む素晴らしさを知らんと思う。」

「確かにそうだと思います。」

「努力せずに掴んだものはあんまり意味はないと俺は思う。で、努力して掴めなくてもそれはそれでいいと思う。」

「どういうことですか?」

「努力すれば、結果は出なくても成長はすんねん。」

「はい。」

「だからな、努力しても叶わへんことっていっぱいあるけど、無駄な努力はないねん。一番大切なのは本気で何かに取り組むこと、成長することやから。」

「・・・。」

「お前もええかげん本気になれや」


-痛いところを突かれた


吉村さんの言うとおり、本気になったことがあったかと言えばなかったのかもしれない。

少なくとも、継続して本気で取り組んだことはなかった。

ずる賢くて器用だから、今まで適当にこなしてきたように思う。

習っていた武道も、試合では強かったけどいい加減にしか頑張らなかったから段は取れなかった。

試合で結果が出ても、型の試験では良い点は取れなかったのだ。

「勝てばいいんだろ」と、どこかで思っていた。

武道を習う目的そのものを間違っていた。

勉強だってそうだ。

赤点にならない程度にやればいいだろ、その程度だからまったく本気で勉強したことはなかった。


「お前もいい加減本気だせや」


この吉村さんの言葉は僕の人生を変えた。

マキを幸せにするには、それに相応しい自分にならなければならないのだ。

僕は吉村さんに聞いた

「吉村さん、ありがとうございます。大切なことに気付きました。けど、教えてほしいんですけど、吉村さんはなんでそんな立派なんですか?」

バカな質問だ。

しかし、吉村さんはそんな質問に丁寧に答えてくれた。

「俺が立派?そうでもないで(笑)俺だってばかなべから学ぶこといっぱいあるで。」

「本当ですか?」

「お前のリーダーシップとか、引っ張る力や、ここぞというときの力の発揮の仕方はすごいと思うよ。」

「そうですか・・・。けど、僕は吉村さんみたいな思考が出来るようになりたいんです。なんで吉村さんはそんな深いんでしょうか。」

「そうやな、俺は歴史を学びだしてから今の考え方になったかな。今の世界があるのは今までの歴史があったからで、歴史を勉強するといろんなことに気付かされるよ。」

「歴史か・・・」

これをきっかけに、僕は勉強したいと思った。

単純に勉強したいという気持ちに駆られ、進学を決意した。


・・・


僕は父親に土下座して、大学進学をチャレンジしたいことを伝えた。

「そうか、お前の好きにしたらええ」

僕のわがままを父親は認めてくれた。

帰ってきた答えは同じだったが、条件があった。

受験に失敗したらシンガポールへ留学することだ。

僕はその条件を受け入れ、本気で勉強に取り組んだ。

予備校に通うのではなく、吉村さんに勉強方法を指導してもらいながらの宅浪。

マキと会うのも1週間に1度に減らした。

マキも受験時期であり、お互い頑張るべきことをやろうと話し合っての結果だ。

そして、今まで一度も本気で勉強したことがない僕は、本当の勉強の辛さをここで初めて知る。

昨日覚えたはずの熟語が思い出せない・・・

覚えても覚えてもどんどん忘れてゆく・・・

その積み重ねの結果が知識となる。

みんなこんな辛い思いをしていたのか。

そんなことを今更になって初めて気付いた。

自分はみんなから遅れをとっていることを痛感した。


-でも、諦めない


僕にとっては絶対に負けられない勝負だった。

未経験のプレッシャーに襲われながら、恐らくそれまででもっとも努力した日々を過ごした。


・・・


-2月


既にマキは進学を決めていたが、僕はこれからが勝負。

マキはずっと僕を応援し続けてくれた。

そして、第一志望の大学受験。

試験は自分の不得意科目もあったが、自己採点では上出来だった。

そのことをマキに伝えると、マキは自分のことのように喜んでくれた。


-数日後


第一志望の大学から試験結果が出た。

マキと一緒にその通知を見た。



「不合格」



ショックだった。

まるですべてを否定されたかのような気持ちだ。

悔しくて、泣きそうになった。

けども、僕が泣く前にマキが泣いていた。

「がんばったのに・・・ひっくひっく・・」

僕のために誰かが泣いたのは家族以外にいなかった。

不合格だったのは残念だけど、それよりも僕のために泣いてくれたマキの気持ちがうれしかった。


・・・


-さらに数日後


第二志望の大学から結果通知が来た。



「合格」



正直、ホッとした。

第一志望ではないけど、志望大学ではある。

そして、横には自分のことのように泣きながら喜んでるマキがいた。

「すごいよ!たった半年でよくがんばったやん!」

マキはまた僕のために泣いていた。

大学からの合格通知よりも、マキが喜んでくれたことが嬉しかった。

マキは僕をずっと支えてくれていた。

そして僕は受験勉強に没頭した。

クリスマスもマキは僕に手料理をプレゼントしてくれたが、僕は何もしてあげられなかった。

僕はバイトで貯めたお金で指輪を買った。

生まれて初めて買った指輪をプレゼントすると、またマキは泣いて喜んでくれた。

そして、僕はもうひとつのケジメをつける。

京子のことだ。

あれからマキと京子は疎遠になっていたが、卒業のときにマキと京子は和解したらしい。

そして、京子にも新しい彼氏ができたと聞いた。

僕はいつか謝りたいとマキに言っていたが、京子も僕と一度話がしたいとマキに言っていた。

約1年ぶりの再会。

久しぶりに見る京子は少しきれいになっていた。

僕たちはお互い思っていたことを正直に話した。

そして僕は京子に謝罪した。

「絶対ゆるさへん(笑)」

京子は僕たちを許してくれた。


・・・


-4月


僕とマキはそれぞれ進学した。

この頃から、僕はある夢を抱き、その夢に近づくためのアルバイトを始めた。

大学の授業、サークル、アルバイトに忙しいけど充実していた。

特に勉強とアルバイトにはどんどん精を出すようになった。

働いて得る知識、勉強して得る知識、それらが身に染み渡るようで日々成長を感じていた。

受験勉強では負けることと勝つこと両方を知ることができた。

努力すること自体の素晴らしさを知ることができた。

当時の僕は学ぶこと、成長することを心底楽しんでいた。

マキも春からアルバイトを始めた。コンビニのアルバイトだ。

バイトは楽しいかと聞いたら「店長がいい人やし楽しいで」とマキは笑いながら言った。

バイト先には何度か車で送り迎えをし、店長さんにも挨拶をしたことがあった。

店長さんは「どんくさいけどがんばってるわ」と言ってくれた。

他人にマキを褒められたのがなんだかうれしかった。


-9月


うれしいことが起きた。

8月・9月は学校が休みのため社員並みのシフトでアルバイトを頑張ったら、営業成績が2ヶ月連続で3位に入った。

10ほど支店がある中、社員を含めて約80人の中で営業成績3位入賞(アルバイトでは1位)

飲食店等とは違い特別な知識と営業力が必要な仕事だったが、春から勉強し続けて、貪欲にチャレンジしての結果だった。

もちろん働いていたお店の環境や周囲の支援、ラッキーな面もあった。

それでも結果を出せたことはうれしかった。

この頃から僕は努力して結果を出すことに楽しみを覚え始め、本当の意味で自信をつけるようになった。


-10月


マキと会う約束をしていたが、急にキャンセルになった。

今までそんなことはなかったのに、突然に。

そして、この頃からマキに変化が出始める。

服装が少しずつ派手になってきたのだ。

そして、バイト先の人とよく遊ぶようになった。

人との出会いは大切にしたほうが良いと思っていたので、このときは何も思わなかった。


-11月


マキと会うペースは1週間に1度程度になっていたが、相変わらず会うたびに性交をしていた。

マキはどんどん色気を増しているような気がした。

以前よりも激しさを増し、内容も濃厚なものになっていった。

あるとき、コンドームがなくなったので

「あ、新しいの買わなあかんわ」

と言ったら

「もういらんのちゃう?」

とマキが呟いた。

「え?なんで?」

と聞いたら

「いや、別に・・・」

とマキは言葉を濁した。

子供でもほしくなったのか?と思った。





でも、それは間違いだった。





・・・


-12月


クリスマスが近づいてきた。

前からクリスマスはハーバーランドに行く約束をしていた。

そして、ある日

「クリスマス何時集合にする?」

と聞いたら

「バイト足りひんくて、バイトに入るから無理になったわ」

と言われた。

このとき、いやな予感がした。

クリスマスのことはかなり前から話していたからだ。

もしかして、誰か好きな男が出来たのか?

僕ははじめてマキを失うことを怖く思った。


-失ったらどうすればいいんだ・・


不安でいてもたってもいられなかった。

しかし、核心をつく勇気はなく、キスしてごまかそうとしたら

「風邪がうつるから」

なんてベタなキスの断り方だろうか。

しかし、そのときの僕に「ベタやな」とつっこむ余裕はなかった。

その後、沈黙が続いたが

しばらくして、




「ごめん、好きな人ができたから別れてほしい」




唐突だった。

もっとも聞きたくない台詞だった。

そして

マキは指輪を外して僕に渡した。

「これ返すな」

「ちょ・・ちょっと待ってくれ!考え直してくれへんか?なんか悪いところあんねんやったら直すから・・」

自然と言葉がついて出た。

「ううん、もう決めたから」

「ちょっとまってくれ・・」

「ごめん。バイトやから行くわ。」

その一言を告げ、マキは僕の家を出て行った。



-なぜ



マキがいなくなることを信じられなかった。

僕は部屋で、うなだれた。



-なんとかしなければ



気付けば僕は車を走らせていた。

マキのバイト先へ向かって。

車を走らせながら、今までのことが次々と思い浮かんだ。

マキはいつも笑顔だった。

くだらない話題でいつも笑いころげていた。

いつも一緒だった。

でも、そのマキは今誰かのことが好きなのだ。

信じられない・・・


・・・


次の交差点を曲がると、

マキのバイト先というところまできたとき

僕はあることに気付いた。




-俺は何をしようとしているんだ




自分がしようとしている行動が、京子と同じことに気付き、僕は我に戻った。

「くそっ」

車のハンドルを殴り、僕は車を停めた。

情けない。

僕は今何をしようとしていたんだろうか。

バイト先にいってどうなるっていうんだ。

自分がされて嫌なことを僕はなぜマキにしようとしていたのか。

自己嫌悪に陥った。

信頼しきっていたマキが去ったことがただただ辛かった。

受け入れ難かった。

しかし、マキが去ったのは事実。

受け入れなくてはいけない。

未経験の喪失感が僕を襲った。

しばらく僕は呆然とした。

窓の外を見るとカップルが仲良さそうに歩いていた。

女性の笑顔がマキと重なる。

失ってから気付くマキの存在の大きさ。

できればもう一度、マキとハーバーランドへ行きたかった。

空を見ると妙に晴れ渡る夜空だった。



-帰ろう



僕はUターンしてマキのいない家へ帰った。


to be continued...





-Ending Theme Song-
きみをつれて/B`z






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テーマ : 出会い・合コン
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クリスマス前にこれは切な過ぎますよ…反則の域です(笑)
ハッピーエンドを期待したいところですが、気付いたら完全にばかなべさんの話にのめり込んでますね(笑)

なんだか、切ない。

いつも楽しく拝見しています。
ときどきコメントさせていただいています。
実は、今同じ境遇(笑)クリスマスに近く、別れを切り出され、会わずにはいられなくて行動…………。でも、体調悪いし絶対あえないとメールがきて。。。
自分を納得させるのは、難しいですね。

まじめなコメントですみません。。

ポプラ賞に応募だっちゃ(^^)\(゜゜)

切ない、けど、あったかいです。

これが若さか

せつない話ですね、若い時って純粋ですよね。きっと万子の重力に魂を引かれてヨゴレになるのだろう

でもちょっと思ったのは
これってナカイ式誕生秘話でもあるのでしょうか?

いつも続きが気になりますが、今回程次の更新が待ち遠しいのは初めてです!

切ない…(つД`)

No title

(´д゜)ちょっと泣いた・・

オチ

(´д゜)うそ?

とかはやめてくださいねww

師匠!こんな泣ける話もあるんですね☆
素敵です!
てかこんな文才ある師匠に、本を出させない日本の出版社はどうかしてるぜ!

泣いた。

仕事中なのに泣かすなや。。。

次回はピュア丸の登場ですか?ψ(`∇´)ψ

いいっす…

ちと感動です。
青春ですね。
てかっ…
幼馴染みと何かあるのかと思って…っ、
付き合ってる中に
ヤッチャたとか…

意外…に、
純な話で
ヨカッタです。

しみました…

マキちゃん…
僕も高校生活は、奇遇にも同じ名前のマキでした。
で、卒業後に少ししてからふられました…
今、ちょっと想いだしました…

ばかなべさん!

以前、投稿させてもらったおしりーにゃです。
今回のお話、目頭が熱くなりました。
ばかなべさん、幸せになりましょう!

僕もまだまだがんばります!

今回の記事、ブサクエ感動部門ナンバー1の記事ですね


少し泣きそうになりました


感動をありがとうございます



1時間くらいのショートムービーに出来るくらいの物語ですね(アニメ版と実写版で見たいです)

うむ!いい話だな~……。
青春ですな~。久々に甘酸っぱい気持ちになりました♪

バカナベ師匠もこんな、甘酸っぱく人間味のある青春を
送っていたのかと思うと、一安心です♪

初めまして

いつも拝見しています。

今日は切なかったですね~

何でそんな文がウマいんですか?

ついつい見ちゃいます(笑)

また楽しみにしてますね。

ちなみに…

この日はオナニーはしたんですか?(笑)

Re: タイトルなし

たかださんへ

そうでしょ?反則ですよね(笑)こんなときもありました。。。

Re: なんだか、切ない。

普通の会社員さんへ

コメントどうもです。

なるほど!リアルタイムでこれですか・・・。この当時はさすがの僕も凹んでおりました。
僕と違って、会社員さんはうまくいくことを願っております!

Re: タイトルなし

増田さんへ

ぜひ、推薦をお願いします★

Re: タイトルなし

きのこさんへ

コメントどうもです。切ないと思えるのって若さの特権かもですね。

Re: これが若さか

すかもとさんへ

お久しぶりです。

そうですね・・・、ご指摘通りです(笑)

Re: タイトルなし

足立区民さんへ

コメントどうもです!久しぶりですよね(笑)

はい、僕の生涯でもっとも切ないポイントでした。

Re: タイトルなし

馬ッ鹿ムさんへ

泣けますかね(笑)これでも実はだいぶはしょってます(笑)

そうそう、俺に印税生活させろやですよ!

Re: 泣いた。

セレクトさんへ

仕事中に何してんすか・・・(笑)

Re: タイトルなし

コーマンさんへ

ピュア丸とは時期かぶるんですが、あの方こういうシリアスシーンでは一切活躍しておりません(笑)

Re: いいっす…

セキネさんへ

コメントどうもです!

誰しもにこういう時期ってありますよね!

僕、めっちゃ普通ですよ(笑)

Re: しみました…

K村さんへ

さすがに名前は変えてますけどね(笑)

あなたもこういう部分で熱い人だというのはよく存じております。

こういう思い出は大切にしたいものです。

ちなみに、あなたこのシリーズで後半ちょっとだけでてきますよ(笑)

Re: ばかなべさん!

おしりーにゃさんへ

まさかこの記事でこんなコメントもらえるとは思ってなかったんですけどね。。

やっぱ、共感を得られたってことなんでしょうか(笑)

僕は今は幸せですよ!

Re: タイトルなし

D&Kさんへ

なんと!そうなんですね。
正直に書いただけですが、感動ですか。ありがとうございます。

ショートムービー作ってみたいなー。そんなんやるん好きですわー(笑)

Re: タイトルなし

マヒャドさんへ

なんかみなさんいい話って言って頂いてるだけに続編出すのが怖くなってきましたよ(笑)

ま、僕は怖がらずにノンフィクションで放り込みますけどね。。。

こんなんを経て、今の僕は形成されております★

Re: 初めまして

母をたずねて三千発さんへ

いったいどういうネーミングですか?(笑)

コメント&激励のお言葉どうもありがとうございます!

作家さんに比べればまだまだですが、今後ともご愛顧頂ければ幸いです。

また、オナニーはこのころ実はまだやったことございませんでした。。。(実話)

Re: No title

菊千代さんへ

いっこ飛んでました(笑)

ご安心ください。プライバシーの関係上、細かいところはフィクションですが、内容自体に嘘はないですよ!